リッチな店長日記
ブラインドゴルファーのサンドウェッヂを考える
2015年12月26日
ブラインドゴルファー、つまり視覚障害者のゴルファー
私は、ブラインドゴルファーのガイドとして、視覚障害者の方のお手伝いをすることがあります
彼らの不得意とするショットはバンカーショットです
目が不自由になる前からゴルフをされている方の中には得意とされている方もおられるようですが、
砂の爆発力でボールを打つイメージはなかなか難しい様子で
どうにかして視覚障害者の方々がうまく砂の中から出せるようなサンドウェッジは作れないものだろうか?
そういう思いからこのプロジェクトが始まりました
さて、ブラインドゴルファーのバンカーショットの特徴とは?
健常者同様、グリーン周りの近いバンカーから大きなスイングはしにくい
だから、
砂の中にサンドウェッジのヘッドを潜り込ませることは困難です
スイングに力強さがないので、ダフったらそのままボールはバンカーの中に留まることが多く
トップをすれば、前の土手に当たる
だから、
ヘッドスピードが遅くても、砂の中に潜り込むソールが必要です
ロフトのあるロブウェッジで、フェースをクローズにして打てばその効果は得られますが
クラブのヘッドは砂の中に留まります
だから、
打たれたボールの勢いは弱く、前の土手を越えにくい状態です
だから、
砂の中にヘッドが留まらないようにバンスをつけないといけません
だから、
リーディングエッジは砂に入りやすく
トレーリングエッジは砂を弾く様に
そこで、
ダブルソールのシステムを思いつきました
昔のウィルソン トリプルデューティー
マグレガーのダブルサービス
両者のソールデザインです
そこで、
古いステンレス製のサンドウェッジを倉庫から取り出してきて、ソールを削って打ってみました
ところが、
うまいこといかんのです
砂の中でフェースが左にかぶるんです
フェースが開くのだったら問題はないのですが
ヒール側のダブルソールの抵抗があまりにも大きすぎてフェースがかぶります
芝生から打つと、ターフがしっかり取れます
これは良いのやら悪いのやら
フェースを開いて打ったときの感覚は最低で
これでは使い物になりません
しかし、
フェースをかぶせて打ってみるとソールはうまく進んでくれるのです
さあ、その先は、
すぐさま工房に帰って、またもやステンレスのサンドウェッジを探し出し、変化を加えてソールを削ってみました
早速打ってみますと、
大成功
しかし、削ったクラブをよく見てみますと、
そのクラブはサンドウェッジじゃなかったのです
まさかと思うでしょ
「S」ってバックフェースに刻印のある
サンドウェッジとはまた別のクラブです
これ、怪我の功名
ブラインドゴルファーのスイングの特徴
立って構える
スイングが小さい
アップライトなスイング軌道
そして、
コックが少ない
そんなスイングで、しかも目をつぶってバンカーから打っても出るのです
コックはしなくて良い
スイングは小さくて良い
ただ軽くドスンとするだけ
そんなにダウンブローでなくても良いんです
どうしてもコックが必要なら、カウンターバランスにすることも考えました
しかし、その必要性はないようです
あとはシャフトのしなりが感じやすいシャフトを選ぶこと
しかも、やや軽量であること
ってことは、グリップはコード入りか?
コードの入った硬いグリップの方が、その先のシャフト手元部分のしなりは感じやすくなります
柔らかいグリップは、グリップ部分でしなってしまいますからしなりは感じにくいですよね
でしょ?
あとは軽量で全体的にしなるシャフト
どちらかと言えば安物系かな?
バックスピンをわざわざ生み出す必要はありませんからね
関連性のない、それとは別の問題ですが
サンドウェッジのバックスピンです
今日、娘のサンドウェッヂで実験してみます
1本は、島田ゴルフの「K’sWEDGE NW-105」
それと、「N.S.PRO WVシリーズ」
どちらも似たようなウェッジ用シャフトですが、
さて、どちらの方が球が上がって
どちらの方がスピンがかかるのでしょうか?
今日早速やってみます
- Tweet